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【陰陽師は科学者だった! 陰陽師vol.1】

安倍晴明は天文博士

陰陽師が天体観測をしているイメージイラスト

平安時代が舞台のNHK大河ドラマ『光る君へ』。宮中で繰り広げられる権力争いの中で、ひときわ異彩を放っているのが、陰陽師・安倍晴明です。
陰陽師と聞くと、呪術や式神をつかって戦うイメージが強いもの。さらに映画やドラマの中では、時に歴史を動かすような重要な存在としても描かれます。

では、実際の陰陽師は、平安時代においてどのような存在だったのでしょうか。

陰陽師の主な仕事は、過去の出来事などを元に天災が起こる予測を立てたり、病気や怪奇現象に対して祈祷や呪術を用いたり、天文学の知識から暦を作ったりすることです。平安時代は、天体の動きと地上の出来事は関係しあっていると考えられていたので、平和な暮らしのためには常に天体を観測する必要がありました。そこで設けられたのが、天体観測や陰陽五行説などをもとに吉凶を占う『陰陽寮』という国家機関です。

安倍晴明は、この陰陽寮に属する天文博士だったと言われています。

秘術の正体は科学?

平安の世において天文学は、最先端の科学でした。つまり陰陽寮は、科学者たちが集結するかつての科学技術庁のようなものと言えます。

陰陽寮では天文学をはじめ、暦や占術、薬学なども扱っていたとされます。中でも天文学の知識は陰陽寮が独占していたようで、貴族であっても簡単に学ぶことはできなかったのだそうです。

病気を治す薬を処方したり、台風がくるのを予言したり…、陰陽師のそうした知識は、学びから遠かった人たちからすれば秘術に見えたことでしょう。

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不思議な霊能力も持っていたのかもしれませんが、

人々が畏怖した秘術の正体は・・・

科学などの学問の力だったのかもしれませんね。


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堀田 尚宏(Hotta Naohiro)
八幡神社(岐阜県養老町)の神職さん。
2004年に阿智神社(岡山県倉敷市)に奉職以来、20年にわたり神職を務める。
日本国外で最古の歴史を持つハワイ島の『ヒロ大神宮』の7代目宮司。現在は神職と兼任して、実家が経営する業務用串カツメーカー『オグラフーヅ』の専務も務める二刀流。

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■谷口松雄堂ブログ編集担当より
神と紙にまつわるお話を、神職の方にお話いただけました。神社やお寺に参拝へ行くときに、知っておくとより楽しいお話をシリーズでお伝えします。

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