スタートです。
35年ほど前に社長の面接を受け営業として入社、前職とは畑違いも良いとこからの転職で会社の主商品の色紙、短冊などについての知識もわずかでしか持ってませんでした。
午前中は3階の作業場で先輩女性方から教えて頂きました。仕事を、自分が何をしているのかも理解出来ずに。
今から思いますと、金屏風の角の金具付けや和本の帳合などです。
午後からは1階に降りて出荷の梱包作業の手伝いです。色紙、短冊などの品物で価格は安いですが取り扱いが難しいものです。何故なら色紙類、角を突いたりするとB品となるものです。また、重さもあります。
8寸の9寸の大きさで一箱に50枚の単位です。重さは3,320グラムになります。
この箱が10箱入って1梱包になります。ベテランの方はこの梱包を3段に積み上げられます。
色紙の紙は用途によって紙質が違います。
漢字を書かれる場合は、にじみの出る画仙紙を、仮名文字を書かれる場合はにじまない鳥の子などです、他にもいろんな紙があります。
入社後暫く3階と1階で仕事をしておりましたが誰からも営業について教えてもらえませんでした。
ある日3階で仕事をしておりましたら、横に会った事のない男性が座り話をする間もなく居なくなってしまい戻って来ませんでした。
翌日、会長から その男性(新人さんだった)が来て、「社内での作業は嫌だ、市内へ営業に出たい」と言ってきたが断った、そうしたら辞めますと言って帰って行ったそうです。
なので、当社で営業をされていたTさんが退職するにあたり、今回の新人さんを引継ぎとし、回って来られ戻られたと言う事です。
そうすると会社での営業は私一人になってしまいました。
どうする私
会社からは分からない事があれば聞くように言われるが、聞くこと自体が分からない状況です。渡されたのは色紙類が掲載されたぺらのカタログでした。
これが私の谷口でのスタートになります。