どうも!わりとニッチな商品を開発している企画部Ossaaaです。
2019年頃のことです。社寺に参拝者が増え、混雑を避けるために「書き置きタイプの御朱印」が増えてきているということを耳にし、直書きの需要が減ると考え収納タイプの朱印帳を考える必要がありました。
ポケットタイプや弱粘着に貼り付けてフィルムを被せるアルバムタイプはすでに存在をしているのは知っていたので、それらとは全く違う新しい収納方法を作りたい!作らなければ!
”ニュータイプ朱印帳” 雰囲気を損なわない書き置きタイプの朱印帳
この記事は、2021年に"note"に書いた内容です。
現在、この書き置き御朱印帳は特許を取得し人気商品となっています。
【特許第7079990号】
noteからのコピペですが、開発秘話ですので是非お読みください。
開発の目標ポイント3つ
直書きの蛇腹式朱印帳が定着しているだけに、他社に無い方法をと思ってもなかなか浮かばない。
A「切り込みを入れて差し込むのはシンプルだけどね〜」
B「それだと裏面に出てくる。」
C「じゃぁ紙を合わせれば?」
A「それだと今の蛇腹タイプに切り込み入れただけのもので手間ばかりで見た目が悪い!」
C「そんなことないでしょ。」
A「いや、格好悪い!」
B「…(静観)」
時を戻そう… 戻らないから一旦冷静に。冷静に…
そこで開発の目標を置きました。(私が使うならこんなんがいい的な)
(1)収納時の見栄えが良いこと
→御朱印紙をまるで額に入れているかのような
(2)出来るだけ御朱印紙を傷つけない
→台紙に糊で貼りつけるとかNG!
(3)紙の素材で作ること
→環境面にも配慮、紙を使った製品は得意な私達…なはず。
言うのは簡単、でもいいアイデアが浮かばない・・・切り込みに差す、それを隠したい。
生産の手間はシンプルに。中身は紙だけで何とかしたい〜
アイデアの神様が降臨…(いたって正気)
根をつめて考えても何も出てこないのに、他の作業をしているときに、多分頭のすみっこに気にしているんでしょうか、アイデアが浮かぶんです。頭の中で折ってみたり朱印紙を入れてるところを想像、これはいいかもしれない。ラフを描いて、zu-kawaさんに見せました。
企画内でもダントツ手先の器用なzu-kawaさんはすぐに図面を引いて、ひっどいラフの意味を理解してくれ、社内にある紙でダミーを作成してくれました。
顔を見合わせ、これイケるな…
予期せぬ事態
新型コ口ナウィルス拡大により、接触をできるだけ禁止や、緊急事態宣言や蔓延防止対策で、各地の観光は大打撃、人出は減りどこもかしこも、しっーんと静まりかえっていました。直書きどころか、書き置き受け取れないし、朱印帳そのものが動かない。京都も本当に人がいなかったです。
(京都に住む私としては、渋滞ないし、歩いていても人とぶつからないし、とても生活しやすかったというのが本音…だったり)
動かない今こそチャンス!
コーナー部分のフラップにどうしても発生するシワの軽減、切り込みの大きさ、納得のいく商品に仕上がるよう、試作の日々でした。
何度試作したか・・・根気強くありがとー!
書き置きさらに増える!
2020年6月、最初の緊急事態宣言明け、そんなタイミングでの発表。
まだ世の中が大きく動いてはいなかったのですが、社寺では、人との接触を避けるために、書き置きタイプがさらに増えてきました。
「この商品どうか使ってください」祈る思いでの発表です。
そして最初の発表から一年経ち、デザインも増えました。
商品説明はこうなりました
参拝の際、あらかじめ用意されている『書き置きご朱印』の四隅をジャバラ式台紙に差し入れて保管することができるご朱印帳です。
クリアポケットやフィルムを剥がして使用するタイプとは違い環境に配慮した紙製で、ご朱印の持つ雰囲気をなるべく損なわないようにしました。
貼り付けないので入れ替えが自由自在で、倍サイズ(見開き)の『書き置きご朱印』も保管できます。
ジャバラが開いてしまわないように留めておくゴムバンドや裏表紙(両面とも)には拝観券などが収納できるポケットが付いています。
台紙の白い部分に記念スタンプの押印やペンなどで書き込んだりもできます。
※ご朱印の直書き用には使用しないでください。
※『書き置きご朱印』が切り込みより大きい場合がありますので適宜カットするか、折るようにしてください。
次は『御◯印』ブーム!?
気がつけば、「御城印」、「武将印」、「御鉄印」、「御船印」、「御湯印」、シャレを利かせた「御酒印」など色々な『御◯印』が世の中に溢れてきました。みなさん色んな方法でコロナ収束後の活気を考えているんですよね。
私のコレクションの中で一番のお気に入りは「魚朱印」です。笑
知恵と工夫でみんな楽しめるにはどうすればいいのか、生活の中にアイデアが溢れてるーーー♪
朱印帳関係は、100冊からオリジナル制作しています。
表紙部分を紙にフルカラー印刷(オンデマンドやオフセット)、布に熱転写印刷、箔押し加工、といった手法で承っています。
写真は直書きの朱印帳ですが、書き置きタイプのオリジナル製作も増えてきています。気になる方は先ずは是非ご相談からどうぞ!