押し絵のこと
私は『押し絵』を担当させてもらっています。
去年の秋口頃からなので、そろそろ半年になります。
自分で押し絵を作れないと図案も起こせないので、はじめはひたすら作っていました。
初めてつくった押し絵は、今見るとなんだかカチカチです。。固。。[emoji:i-229]
なんとなく捨てられないので、引き出しの奥の奥にしまってあります。
このごろようやくふっくらした押し絵を作れるようになってきました。
以前、先輩に「うまく作るコツは…?」と尋ねたことがあるのですが
「うーん。。数をこなすしかないね」と言われました。
やっぱり近道はないようです。。
ただ、落ち着いて丁寧に作ることを心掛けると、より愛着のわくものに仕上がるように思います[emoji:i-265]
押し絵っていつからあるのかなと思い、ちょっと調べてみました。
諸説あるそうですが、押し絵は約300年ほど前に中国から渡来し、京都御所の女官達の間で流行ったそうです。
なんとも雅なお細工物だったんですね。。
京都で押絵作りの教本が出版され、庶民の間にも広がり、
その本が江戸でも売られるようになって地方まで広まったと考えられています。
江戸時代中頃、町人文化が花咲いて歌舞伎が盛んになってくると
人気役者の押し絵羽子板が作られ、ぐーんと人気が出たそうです。
明治時代後期、大正時代になると下火になってしまったようですが、
技術の復活が図られ、現代も押し絵は作り続けられています。
昔の人たちはどんなふうに作っていたのでしょう。
楽しくおしゃべりしながらかな。
憤りや悲しみを紛らそうと黙々と向かうこともあったかな。。
そんな風に思いを馳せてみると、歴史上名もない人たちの手が重なるような錯覚さえおぼえます。
工藤