梅一輪
梅一輪一輪ほどの暖かさ
江戸時代前期の俳諧師 服部嵐雪の俳句です。
嵐雪は蕉門十哲のひとりです。
まだまだ凍てつく寒さの中そっと開いた一輪に
わずかな暖かさを感じとり、穏やかな眼差しを向ける優しさが
じんわり伝わってきます。
まさにこの時節の俳句ですね。
先日の夕刻、風の冷たさに身を縮めながら道を歩いていると、
ふいに甘く柔らかな香りがして顔を上げたら、
少し先に蕾をいくつかほころばせた梅が立っていました。
その姿にふとこちらも顔がほころびます
梅の香りがとても好きです。
花を鼻の穴に詰めたらずっと嗅いでられるんじゃないかと。
……いや。しないですけどね。
実家の庭にも梅が植えてあって毎年花を咲かせてくれます。
もともとは盆栽だったのですが、地植えしたらめきめきマッチョになって(笑)
ぽっちり咲いた花を見つけると「あ。小さい春」とうれしい気持ちになります。
香りを嗅ごうと花に顔を近づけると
先客のみつばちがいて、ぎょっとすることもしばしば。。
寒さが少しゆるんで花が満開になる頃には
みつばちが大勢でぶんぶんぶんぶん飛び回るので
怖くて梅を遠目にしか見られないのですが、
それもまた良し。
そんなうららかな日も遠くないですが、
もうしばらく嵐雪の俳句のように
ささやかなぬくもりにほっこりできるこの季節を
楽しむことにしましょう
感じるままに俳句をしたためるのもいいですね。
ただノートにしまっておくのはもったいないです。
短冊に書いてお部屋に飾るのはいかがでしょう。
こちらの短冊掛『色つむぎ』を使用すれば雰囲気がうーんと良くなりますよ。
工藤